以前から思っていたダッシュボードのカスタム。ワイパーを外している私のセヴンには必要のないスイッチばかり。使わないスイッチを整理し,トグルスイッチ中心のクラシックな感じにしたい。資金的なめどがたち本格的に考え始めたのが今年の初めでした。
上の画像は部品調達でお世話になるCOZYの恒元社長に送った原案の画像です。社長と相談の結果,以下のようなことがはっきりしました。
・私の年式に合うプレーンパネルは部品調達可能。
・各種メーターの穴あけ加工はきれいに行うのが結構たいへん。
・ハザードランプスイッチは適当な物がないので,現在の物をセンタートンネル上に移設する方がよい。
・スイッチ類はなんちゃってルーカスを探すくらいなら,お店に在庫のルーカスを使うのが確実。
・どうせならウインカーやパッシング,Hi-Lo切替のスイッチもルーカスで揃えた方が統一感がでる。
意を決して発注することしばし,お盆休みを利用して一気に行うことにしました。
しかし,大問題が発生です。加工ミスでパネルに歪みと違う場所に穴をあけてしまいました。これではステアリングと干渉したり,見栄えが悪かったりで使い物になりません。リカバリーの方法として,ミスった穴をふさぎセンタートンネルを作成したときのあまりのフェイクレザーを全面に貼ることを考えました。他にアイディアが浮かびません。
とりあえずアルミ板を切り出し開け損なった穴をふさぎます。裏板をあてましたが両面テープだけでは弱いので3mmのビスで補強しました。
いよいよ,ダッシュボードを外します。スカットルパネルは上中央のトノカバーホックリベット2点,ステアリングシャフト取り付け部ボルト2点,内側下部2点ボルト×左右,横外側のリベット各1点の10ヶ所で固定されていて,それを外せば取れると教えてもらいました。
ボルトは11mm径。防水コーキングも取り去りパネルが浮きました。
さらに完全にスイッチ類を取り去る前に,必要な全てのコードやカプラーに記録を残します。なんたって電気はからっきしなので,とってもびびりながらの作業です。念には念をいれなきゃ。
ここまでで一旦休憩。次はルーカスへつけかえる為にカプラー関係コードの端子加工です。ちまちまと電工ペンチ片手に何度もお店に買い足しに通いながら終えました。
入手したルーカスのスイッチ群。小売価格は平均4千円超。この際だからお金には目をつぶります。
アナログテスター片手に対応する端子を探していきます。確定した端子から黄緑のテープで記録を残します。これならつなぎ間違えることもないでしょう(たぶん)。
今度は入手したダッシュボードの穴あけ加工です。
穴の位置決めのためにスイッチをあててみると,ルーカスはパネルの裏側になる部分が今までのスイッチより大きく,ぼんやり穴を開けると枠と干渉して取り返しがつかなくなることがわかりました。何度も測りなおしやっとスイッチの位置を決めました。ライト関係のスイッチも3つとも右側に寄せるつもりでしたが,スペースが苦しく,メインのスイッチはステアリング左側につけることにしました。
ルーカスのスイッチ類の開口寸法は14.5mm。ステップドリルで14mmの穴を開けたあと,やすりで現物合わせしながらきっちり開けました。スイッチ個体別に微妙に差があるようでこっちは穴を通るけど,こっちは無理なんてことも当たり前だし。さらにもう一つ開けていた穴も不要なことが分かり,一つ目と同じようにふさぎます。でも見栄え悪いなあ。なんとかしなくちゃなあ。
いろいろお約束のドラマはありましたが,一応無事にスイッチ取り付け&作動確認できました。しかし,問題は中央部の加工ミスです。たまたまアイスコーヒーを届けに来てくれた連れ合いが「ここ,なんか貼ったらダメなん?」とポロッと口にしました。考えないことはなかったのですが,イメージがわかずにきました。「そうか,なんかないかな?」と思ったらCOZYに電話です。こんなサイズのはないかと画像を送りました。「状況は理解しました。なんか適当なものがないか今日中に探して返事します。」と力強いお言葉。結果,「コスワースのコーションプレートがありました。これならギリギリスペースに入りそう。4隅の穴はボクの場合真鍮リベットで飾ってるけどね。」とのこと,最終的には現物合わせしかないと,北九州まで製作途中のパネルを持って押しかけました。
「これなんですよ。」と見せていただいたプレート。黒銀でとってもイメージぴったり。さすが社長!「これ,コスワースが作ったエンジンに貼るコーションプレートなんだよね。だから,値段も・・・。」と仰るので裏返してみたら,,,「む〜り〜!」と飛び上がっちゃいました。でも買いましたけどね。(貧乏な私にディスカウントはしてくれました。)
結局,こんな感じにすることにしました。「caterham」の文字は昨年のやまなみミーティングでいただいたものです。アルミ板を切り出し加工しました。ミスした穴も隠すことができました。これでダメなら,いよいよフェイクレザー張りという大鉈をふるうしかありません。ダッシュパネルやスカットルパネルを固定する前に,もう一度動作チェックをします。「あれ?」と思ったことも一つや二つでなく,またテスターを出して確認作業です。
動作確認ができたら,外したときと逆の手順で,慎重に組んでいきます。もちろん新調するリベット類もCOZYが用意してくれました。
できたー!!しかし,この時点で夜の12時すぎ。実走してのチェックは無理ですね。
んで,試走してきました。スピードメーター周りからダッシュボートと干渉した音がでてました。やはり動かしてみないとわかりません。勿論すぐ対策しました。
家族には評判がよいです。
20.05.17加筆
対策できたと思っていたスピードメーター周りの干渉音ですが,やっぱり何かのはずみでけっこうします。タコメーターなどを押しつけてみると収まるのですが,,抜本的に対策することにしました。
メーター類を外して,よくよく観察してみると,,,,わかりました。ダッシュボードパネルとステアリングラックが接触しています。取り付けの際,ダッシュボードに初めから開けられて穴とフレームの穴を合わせることを優先したためでしょう。コラム左側があたっています。青いインジケーターランプあたりを押してみると,ギコギコ例の音がします。
ならばと,マイクロルーターを持ち出し少しずつクリアランスがとれるようパネルを削っていきます。これでパネルを押しても音はしなくなりました。わかってよかった。
20.12.27加筆
ダッシュボード下に移設したハザードランプですが,シフトノブをウッドに替えてから,ベースのアルミ材が合わない気がしていました。
ベースの角度調整をしようと触っていたらぽろっと折れてしまったを機会に作りなおすことにしました。
1mm厚のアルミ板を切り出し,レザー調のクラフトシートをはって仕上げました。
これで雰囲気でたかな。